中医協では、

来年度の診療報酬改定に向かっての議論が白熱しているという。

月二回の訪問診療を算定基準とした在宅時医学総合管理料。それを月一回でも算定可能にしようとする議論や、在宅患者のそれぞれの重症度に応じた評価を検討したり、同一建物に居住する高齢者の在宅診療の評価を見直ししたり、外来での地域包括診療料の算定の在り方が議論されているようだ。

 

これらの議論が目指す、高齢者地域医療の在り方とは何だろうか?

 

在宅だけを集中的に評価するとか、看取りだけを集中的に評価するという、重点評価医療政策からの脱却。つまり、個々の高齢者ごとの、多様な生活、多様な疾病や障害状況に応じた適切な医療的支えを評価したいというのではないだろうか?

 

外来という枠にとらわれるでもなく、在宅という枠にとらわれるのでもなく、外来には外来なりに望まれる高齢者の支えがあるし、在宅には在宅なりの望まれる適切な支えがある。集合住宅には集合住宅なりの支えがある。それらを細かく適切に評価したいという底流があることを感じているのは私だけだろうか?

 

たとえ、結果がそれぞれ短期的には私たちにとって利にかなったものではないとしても、そういう気持ちでの議論が進むことを私は期待している。