高齢者のワクチン接種

冬のインフルエンザ予防接種の時期を迎えて、小児から高齢者まで多くの方々がワクチン接種に来院している。小児は非常に厳密なワクチン接種スケジュールが守られているが、まだまだ高齢者の方で、ワクチン接種計画をきちんと立てている人は少ないように思う。

 

では、高齢者に勧められるワクチン接種スケジュールとはどういうスケジュールだろう。

まず有名なところでは、肺炎球菌ワクチンとインフルエンザワクチンだろう。インフルエンザワクチンは毎年10月から11月ごろの接種が好ましい。また肺炎球菌ワクチンは5年ごと、例えば、60歳、65歳、70歳、75歳、80歳、85歳・・・と覚えやすい5歳刻みで接種していくことが望ましいので、実際にこれらのスケジュールで公費助成が行われている。

 

このほかに、高齢者にお勧めしたいのは、水痘ワクチンだ。帯状疱疹に対する免疫力を高めておくことが重要だからだ、これはおそらく一生一回での生涯免疫が期待されるものだが、昨今水痘自体の流行が少ないので、実際に免疫効果が減弱しているからだ。

50~60歳ぐらいになれば一度、接種をしておくことがすすめられる。

 

だから今後高齢者のワクチンスケジュールを立てるとすると、50代のうちに水痘ワクチン、60歳になれば5歳刻みでの肺炎球菌ワクチン、そして毎年11月前後にインフルエンザワクチン接種をすることが望ましいのではないだろうか。