ご相談事例
Q1.高齢の父親の介護をしています。
最近、元気がなく食欲が低下していて心配しています。
在宅で療養しているお年寄りが食欲低下する原因として、脱水や発熱、食道癌などの悪性腫瘍など様々な理由があります。脱水や発熱は診察や血液検査などで判断できますし、点滴などの治療も行えるので、軽度なうちならご自宅で療養継続しながら診断や治療することも十分可能です。
一方で悪性腫瘍などが疑われる場合には内視鏡やCT検査などを必要とする場合もありますので、専門医の受診が必要な場合もあります。
しかし一般に在宅で療養中のお年寄りに食欲低下が見られる原因として、誤嚥や逆流性食道炎等が多いようです。食後などに胸焼け(胸痛)が見られたり、食事のさいに咳や痰が増えていないか?等注意して頂くことが大切です。
これらも訪問診療で診断や治療がある程度可能です。これらをそのままにしていると肺炎や低栄養・脱水などにつながることもあるので、早めにきちんとした対応を必要とします。これらの多くは在宅でも訪問診療で対応可能なことが多いので、訪問診療医と早めにご相談下さい。
Q2.悪性腫瘍と診断され、治療のために入院していましたが、
退院して自宅療養しようと考えています。
でも不安なのです。
おめでとうございます。しかしいろいろなご不安があると思います。
1.病院と同じ医療がしてもらえるのか?
2.いざ何か困ったことがあったときにすぐに駆けつけてくれるのか?
3.家族に迷惑をかけるのではないか?
退院されご自宅に戻るにあたり希望と同時にこれら3つの大きな不安を持っている方が多いのです。
それぞれについて私たちの考えをお答えします。
1.在宅医療が第一に護るべきことは、入院中の医療が自宅でも同様に出来るようにすることだと私たちは考えています。なるべくご退院前に病棟訪問もして、患者さんの状態や必要な医療内容を入院中の主治医から説明していただき、実際に介護するご家族や訪問看護師さんたちと相談しながら、自宅でも入院中と同様の医療が継続できるように心がけています。
2.当院では24時間365日、医師・看護師が勤務しておりますので、何かお困りのことがあった場合速やかに対応できるように心がけております。実際私たちが拝見している患者さんから往診をしてほしいとご依頼があった場合、お断りすることはありません。しかし往診や看護師の訪問には多少時間がかかることも確かです。その間も電話で緊密に連絡を取り合ったり、配置薬や患者さん毎に御自宅に用意している緊急処置薬などで対応してもらい、医療者の到着を待っていただくこともあることをご理解下さい。しかし私たちはこのような急変を無くすことが本当だと思っております。怒りうる急変を予測し、その対応方法をあらかじめご本人・ご家族と相談しておくことや準備を怠らないことこそが在宅医療の大事な役割と考えます。
3.病気や障害を持ちながら自宅で生活するとき、最も頼りになるのはご家族です。私たちは家族が安心して生活できることも在宅医療の大きな役割と考えます。実際私たちが往診する場合は、ご本人の病状が変ったときだけではなく、家族が上手く関われなくなったときに往診して、ご家族の話を聞いたり、新たな療養方針を作ったりする為の往診が少なくないのです。家族に無理せず、思い通りの介護をして頂くことも在宅医療の役割だと私たちは考えます。
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