大久保

大久保は多国籍タウンだ。

クリニックの近くのお店の多くは韓国料理…ベトナム料理…タイ…中東…そして多国籍料理など、ほかの街では見られない料理もたくさんある。

そんなこの街にも、まったくない料理がある。

すし屋とイタリアンだ。・・・どこにでもあるこの二つの料理がない街に、私はいまだに戸惑っている。

でも、まったく日本料理がないわけではない。焼き鳥屋や居酒屋は残っている。

大久保では、それぞれ国ごとのコミュニティーが分かれて存在している。

それぞれのコミュニティーは隣接しているにもかかわらず、交わりはしない。お互いに不可侵。それぞれを尊重していながら、余計な軋轢は防ぎながら共存している。おそらくそれぞれのコミュニティはそれぞれ自律的であろう。こういうのが国際化ということなのかと考えさせられることもしばしばだ。

 

今晩、食事した店はすぐ横の焼き鳥屋さん。ここは全くの日本人コミュニティーだ。必然、日本人の患者さんが集まっている。私も一緒に飲ませてもらう。そして語らい。そして飲み交わす。

 

おごってもらったり、気軽に声をかけてもらうことに、ありがたさを感じる。

そんな地域の交流の中で、地域の特性を知りながら、医療の在り方を見直す。それこそが地域医療のだいご味かもしれない。