父親の籠城

足腰が弱くなり、立ち上がれなくなった、一人暮らしの父親の在宅療養が続いている。

急に動けなくなり、さぞや困窮しているだろうと心配し、私は今日PEACEの講習会の後で、実家に父親を見舞った。

今の日常生活の様子をつぶさに聞く。

朝8時ヘルパーが来訪してベットから起こして椅子に座らせてくれて、朝食を用意してくれる。夕方5時にはやはりヘルパーが来て、夕食を用意し、食後にベットへの移動をして、寝かせてくれる。

その間昼に1時間、夜には排泄のたびに、緊急で訪問してくれる。

 

不自由がないというわけではないらしいが、父親にとっては入院や施設入所よりは良いという。

 

介護保険のおかげで、そこそこ生活ができているらしい。今の時代のありがたさを痛感した。

 

 

「迷惑をかけてすまない。」としきりに忙しい私に迷惑をかけていると謝るが、

「あとは、介護用ベットと車いす、自費のヘルパー利用ぐらいかな?」私のアドバイスに耳を貸そうとしなかった。

 

帰りがけに振り返ると、座りっきりになった父親が手を振っていた。