ウィキペディアによると、「ルネサンス(仏: Renaissance[† 1][† 2])は「再生」「復活」を意味するフランス語であり、一義的には、古典古代(ギリシア、ローマ)の文化を復興しようとする文化運動であり、14世紀にイタリアで始まり、やがて西欧各国に広まった(文化運動としてのルネサンス)。また、これらの時代(14世紀 – 16世紀)を指すこともある(時代区分としてのルネサンス)。」とのことである。
私は、在宅医療はまさにルネッサンスだと思っている。
在宅医療で有用性を感じられている皮下輸液は、昭和の50年代前に一時は普及した点滴だったが、その後穿刺針の発達によって、静脈確保が容易になりすたれた点滴だ。
しかし有用性はあった。
確かに静脈点滴のような即効性は期待できないが、そのかわりいきなり循環動態を変化させない強みがある。つまり厳密に輸液量を管理しなくとも、肺水腫や全身のむくみを作りづらいという利点がある。さらに逆血や閉塞の問題もない。
在宅や介護の現場では数々の利点がある。
また昨日ペリアクチンの在宅現場での有用性について、先人に伺うことができた。
昨今はあまり使われなくなったペリアクチン。一時は抗ヒスタミン薬として多用されたが、副作用が強いためにすたれつつある薬。しかし副作用の有用性に着目すると、在宅での使用可能性が伸びる。その副作用とは食欲増進作用だ。食欲が出なくて困っている高齢者に夜一錠服用してもらうことにより劇的な効果があるというのだ。
このようにすでにすたれてしまった治療法や薬を復権して、再利用する。
そんなルネッサンスも、在宅医療の一面かもしれない。