父親の姿に学ぶ

本日の早朝のことである。

夜も0時を過ぎたときに私の携帯電話が鳴る。「ヘルパー会社のものですが、訪問したところ倒れていて、足を広げて動けなくなっています。」すっかり夢の中にいた私は、最初は患者さんのことかと思って、話を聞いたが、よく聞きなおしてみると、実家で一人暮らししている父親のことだった。

足を開いて動けなくなっている。・・・大たい骨頸部骨折?

まずは救急車を呼んで、救急病院に搬送してもらってから、対応しようと思ったが、その後到着した救急隊の評価では骨折ない。曲げ伸ばしもしっかりできるから、骨は折れていないという。

それならば、今晩は安静にしてもらって、午前中に家内に訪問してもらい。今後のことを組み立てることとした。

昼前に家内が訪問する。痛いところはないので、特に骨折などはなさそう。だがやはり歩けそうにない。本人は自宅でこのまま何とかやりくりつけたいらしい。すぐさまケアマネの手配で1日3回の訪問看護が導入になる。そしてすぐに緊急では入れるショートステイ先も手配してくれた。

 

 

昨年までは何とか外出もしていた。最近では家の中でも歩行がおぼつかなくなってきており、転倒を繰り返していた。そして立てなくなった。このような流れは遅かれ早かれ起こることが予想された。そういう父親の姿と、私が何百人、何千人とみてきた自宅療養された高齢者の姿と重なる。

 

しかし、いざ自分の身内のこととなると、わかっていてもできないもどかしさや、様々な葛藤があることを痛感する。それと同時に、ヘルパーやケアマネ、救急隊の方や家内など、様々な周囲の協力はなんとありがたいものかも感じることができた。

 

やはり、当事者は大変だったのだ。