患者さんの近くにいること

7月11日に骨折して入院している父親を私は病院に時々見舞っている。

手術の経過は順調だが、一度衰えた下肢筋力がなかなか元に戻らない。歩行器での歩行もいつ崩れ落ちてもおかしくない状況だ。

それでも自宅に手すりを付けて歩行したいというのが父親の希望だ。それをかなえるために自宅の環境を整備するのに時間を要している。

父親の歩行ぶりを見ていると、車いす生活のほうが無理がないと、余計なアドバイスをしたくなるが、少しでも元通りの生活を目指して頑張っている父親の姿に、言葉を飲み込んでいる。

私は父親を見舞う家族でもあるが、医療者、一医療管理者としては病院のスタッフの動きも気になる。スタッフがどういう動きをしているか?そんなことにも目が行ってしまうのだ。

この病院ですごく感心することがある。常にスタッフは患者さんのそばにいようとすることだ。

みんな常に患者さんと話し相手だったり、動きを手伝ったり、スタッフルームには最小限の人しかいない。みんなが病棟の中や廊下で患者さんの相手をしているのだ。

「バックヤードの仕事に追われるのではなく、どれだけ患者さんの近くに長い時間いられるか?それが大事。」そういう病院の姿勢を感じられる。

見習いたいものである。