前回のブログで「フレイル」について書きましたが、今回はその予防法についてです。
フレイルの予防法として提唱されているのは以下の6つです。
(1)十分なたんぱく質、ビタミン、ミネラルを含む食事
(2)ストレッチ、ウォーキングなどを定期的に行う
(3)身体の活動量や認知機能を定期的にチェック
(4)感染予防(ワクチン接種を含む)
(5)手術の後は栄養やリハビリなど適切なケアを受ける
(6)内服薬が多い人(6種類以上)は主治医と相談
(1)(2)高齢者であっても運動療法によって筋力が維持される、ということが研究で報告され
ていますが、運動によるエネルギー消費量増加分の栄養補給を行わないまま運動だけを
行うと、低栄養の進行を助長してしまうことに繋がります。しっかり栄養を取りながら定期的な
運動を行うことが重要です。特に高齢者の食事で不足しがちと言われているたんぱく質は
筋肉の元となるものなので、積極的に取るように心がけたいものです。(たんぱく質 は、肉類、
魚介類、卵類、大豆製品、乳製品に多く含まれます)
(3)認知機能や身体活動量のチェックは自分ではなかなか難しいかもしれませんが、
医療機関や周囲の人に協力をしてもらい変化に気がつきたいところです。
(4)(5)高齢者の体力がガクッと落ちるきっかけとして肺炎などがあるので、予防のために
インフルエンザや肺炎球菌などのワクチン接種を受けるのも大切です。肺炎の他、手術や
病気での入院をきっかけに体力が落ちることも多いので、その場合はリハビリなどを
しっかり行うようにしましょう。
(6)目安は6種類以上。複数の医療機関からそれぞれ薬をもらっていると、例えば睡眠作用の
ある薬が重なっていて活動が低下したりする場合もあるので、主治医に相談した方が
いい場合があります。
こうして見てみると、フレイル予防法は特別なことではないのですが
なるべく長い健康寿命を送るための参考にしていただければと思います。