“普通の”タクシー

先日、患者さんからのお話を聞いて、初めて思い至ったことがありました。

それは、通院時に利用されるタクシーの事でした。
その方は車椅子を利用されてはいますが、掴まり立ちをすれば乗り移る事が出来るので、通院などでタクシーを利用する時には介護タクシーではなく一般のタクシー会社に予約をして行かれていました。
従来型のスイングドア(ドアが外側に向かって翼のように開くタイプ)のタクシーなら、開いたドアに掴まって立ち、お尻をシートに向けて座り、前の座席の後ろについている取っ手に掴まって両脚を車内に引き上げる事が出来ていたのですが、先日予約した時に来たタクシーがたまたまジャパンタクシーという、最近になってたくさん見掛けるようになったスライドドア式のタクシーだったそうで、これまでの乗降スタイルが通用せずに困った…という事でした。

ジャパンタクシー

(写真:トヨタ ジャパンタクシーのホームページより)

私自身そのタイプのタクシーにはまだ乗った事が無く、具体的なアドバイスが出来なかったのですが、開口間口が広いのと、掴まる所が従来型に比べて少ないため乗降りしにくかったとの事でした。

確かに、シートの高さも従来型よりありそうですし、道路に立ったままお尻を向けてもシートに届かなそうです。

階段を昇るように、脚から車内へ入っていくにしても、しっかりと掴まれる物が無いと難しい方もいらっしゃいますよね…。

ジャパンタクシーの場合、車椅子ごと乗れるのが利点でもあるようですが、中には介護タクシーではなく“普通の”タクシーに乗れるという事が自信に繋がっている方もいらっしゃるかもしれません。

jpntaxi車椅子1

(写真:トヨタ ジャパンタクシーのホームページより)

 

どういう乗り降り方法が良いのか答えはまだ見付かっていませんが、患者さんと一緒に頭を悩ませてみたいと思います…。

 

【お】