子の権現、竹寺

先日山で転んで大腿部を強打、痛さのあまり歩き方がしばらくおかしいままでした。そうだ、足が良くなるように足にご利益があるといわれる子の権現(「ねのごんげん」と読みます)に参ろう、そしてついでと言っちゃなんだけれども、インフルエンザやノロウィルスも流行りつつあるので、疫病予防の神様牛頭天王を祀る竹寺まで足を伸ばそう、そんなクリニック勤めの人間にあるまじき、神仏頼りの巡礼行脚。いよいよ冬も本番。

その前の週、2週続けて2000m以上の山に登っていたので、今日は軽い寺巡り、そんな週末もよいではないか、と思って臨んだら、あにはからんや、いつもと同じような山道。

完全に山道

完全に山道

西武池袋線で西吾野へ。そこから上の写真のような山道を歩いて子の権現へ。

子の権現到着。仁王様がにらみをきかせる中入っていきlます。

子の権現到着。仁王様がにらみをきかせる中入っていきlます。

「早く足が治りますように、これからも山に登れますように」切実な思いでお参りします。

鉄製の巨大わらじ

鉄製の巨大わらじ

絵馬も馬ではなくわらじであったり、だいたいすべてが足腰関連です。子の権現を出て展望のいいところでお昼ごはん。

ワインと昼食

ワインと昼食

ちょうどトレラン大会が開かれており、何十人もの人たちが目の前を走り過ぎていきます。「あ、ワインだ、いいな」「おれ、そっちに混じりたい」など数十人にいじられる昼食。なかなか味わえない境地です。昼食だというのにじゃがりこが置いてあるのが不思議かもしれませんが、じゃがりこにお湯を注いでつぶすといい感じのマッシュポテトが出来上がるのでシチューに投入してコクを出したりします。山料理のおすすめです。

竹寺

竹寺

竹寺は牛頭天王を本尊に祀る神仏習合が残る珍しいお寺です。旅をしていた牛頭天王に辛くあたった金持ちの巨旦将来(こたんしょうらい)、優しく当たった貧乏な蘇民将来(そみんしょうらい)。牛頭天王は蘇民将来に辛くあたった巨旦将来の一族郎党滅ぼす旨告げます。巨旦将来のところには娘が嫁いでいるとの訴えに、ではその娘に茅の輪をつけて目印にしろ、その目印のないもの全員滅ぼす、と。それ以来茅の輪をつけたり、「蘇民将来子孫也」という御札を貼ったり、茅の輪をくぐったりするようになりました。伊勢地方に行くと正月に関係なく、家々の門口にしめ縄飾りがあり、そこには「蘇民将来子孫家門」などと書いてあります。

面白いことにこうした神話・伝説は世界中にあり、有名なところではギリシア神話のゼウスとヘルメスの旅などが同じモチーフの物語を伝えています。

そんなこんなでご利益のおかげでしょうか、足はすっかりよくなり、インフルエンザにもいまのとこかかっておりません(もちろん予防注射を受けていますが…)。