二度目の家族会議

会議の趣旨がわからない父親がいきなり怒り出す。

「俺は老人ホームに入らないぞ。お前らの世話にもならない。」

 

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このところ急激に足腰の力が弱くなって、転倒を繰り返すようになった一人暮らしの父親の今後のことを相談するために、前回集まったのは、1カ月前のことだ。

 

メンバーは、私と家内、そして2人妹たちが集まった。その時に今後の方策を何パターンか検討して、一か月後に集まることとしていた。

 

一つ目は父親が安心できる有料老人ホームに入ること。

二つ目は実家を何らかの施設に変えることで、みんなが関わりやすくすること

3番目が実家を改築して誰かが同居すること。

だった。

 

一つ目については、父親に一度でいいからデイサービスでも試してみたらどうかと提案した。

そして2番目と3番目については、私が専門家に調査を依頼することで、資料を作ったうえで集まることとしたのだった。

そしてその調査結果が集まったので、再び家族会議が開催されたのだった。

 

後で相続で揉めないため。みんな知恵を出し合ったという過程を大事にするため。そのための検討をする必要があった。

そしてその結果を伝えながら、今後のことを生産的に進めるための会議だった。

 

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私はこんな仕事をしているだけに、多少わかっているつもりだった。

しかし親の心子知らず、子の心親知らず。になってしまった。