帰れる高齢者、帰れない高齢者

本日は94歳の女性の退院前カンファレンスだった。

呼吸苦で入院して、一時は食事もとれなかったが、治療も終わり、食事もとれるようになり、起居動作もできるようになった。

これなら家に帰れるタイミングだと病院の先生方が判断した。

 

しかし退院前カンファレンスで集まったスタッフからは否定的な意見が飛び交う。

「ヘルパーを再度集めるには、時間がかかる。1~2週間ぐらいはかかってしまうので、年末になってしまう。それなら年明けまで入院させてもらったほうが・・・」

「年末で不安だから、有料老人ホームや病院などへの転居のほうがいいのではないか?」

「十分手伝ってあげられないし、無理もできない。」などなどだ。

 

本人はどう考えているのだろうと水を向けると、「家に帰りたいですか?」「・・・・?。みんなの言う通りにします。」とのこと。

 

自宅に帰れるかどうかは、病状や障害状況の重さや軽さではない。

帰りたいとおもうか?帰してあげたいと思うか?どうかなのだと痛感したカンファレンスだった。