寒中お見舞い申し上げます

蝋梅

 

 

 

 

 

 

早いもので、1月ももう半分が過ぎてしまいました。

 

この週末は新宿もかなり冷え込み、今朝はクリニック近辺でも霜柱が立ってましたよ!!

霜柱

 

 

 

 

 

 

 

 

寒さにも負けず、今年も皆様の元へ少しでも元気をお届けできればと思います。

よろしくお願い致します。

 

 

ところで、皆さまは『この世界の片隅に』という映画、ご存知でしょうか?

この世界の片隅に

 

 

 

 

 

 

戦時中、広島の呉に19歳で嫁いだある女性の日々を丹念に描いたアニメーション映画なのですが、去年の11月から公開となっていましたが、徐々に人気が出て今年に入っても新たに上映する映画館が増えているそうです。

 

リハビリ中に、80代後半~90代の患者さんからは良く戦時中のお話を伺ったりしていたのですが、この映画の中にも患者さんのお話を想起させる場面が多々出て来て、断片的に知っていたつもりだった“戦時下の生活”というものがとてもリアルに迫って来ました。

 

配給がどんどん減らされ、とにかく空腹だった事しか覚えていないと言う方。

少し離れたところから東京に降り注ぐ焼夷弾を見ていて、「不謹慎だけど花火みたいで綺麗だなぁと思った」という方。

女学校時代は殆ど戦争で、ろくに授業も受けられず工場で働かされていたという方。

憲兵に怯えながら大人に混じって闇米を買いに行かされたという方。

疎開先の山あいの町で、乳飲み子を背負いながら配給を貰うために山道を上り下りしていたという方。

自分が入るはずだった防空壕に爆弾が落ち、数分の差で命拾いしたという方。

焼野原の東京を、死体を踏み越えながらやっとの思いで逃げ延びたという方…

その方は「感情なんて無くさないと生きていられなかったのよ」と仰っていたのが印象的でした。

(中には、戦時中の話かと思いきや、関東大震災の話だったという97歳の方も…)

 

「戦争なんて思い出したくもない」と仰る方もいらっしゃいますが、同年代の方達が次々といなくなっている現状を考えると、皆さん“私が語り継いでおかなければ”と思われるようで、ご家族すら聞いたことが無かったような話を私に聞かせて下さる方もいらっしゃいました。

幸い私たちは”戦争を知らない世代”として平穏な生活を送れていますが、その礎となったのは、今ニコニコと座っておられるおじいちゃん、おばあちゃんたちが若い頃、時に歯を食いしばり、時には笑って励まし合いながら悲惨な状況をくぐり抜けてきてくれたお蔭なのだなぁと、この映画を観てしみじみ思いました。

(苦しい事ばっかりじゃなく、笑える事もあったんだと知れたことが良かったです)

皆さんも周囲に体験者がいらっしゃればぜひお話を伺ってみて、当時に思いを馳せてみて下さい。

きっとお年寄りを見る目が変わると思いますよ(^-^)

 

【お】