上海1

以前はキャンプが恒例だった夏休みも、今は子供も成長して旅行することが多くなってきた。

今年の夏休みは、2泊3日と短期間だったが、昨日から私たちは上海に訪れることとなった。飛行機で2時間半、時差1時間では、それほど遠方に来た感覚にはならないが、文化や風土の違いに驚かされる。

最高気温39度。日本語はもちろん英語も通じない。交通事情も大きく異なり、普通に青信号を渡っていても車が突っ込んでくる。店の店員の接客の仕方も大きく異なっている。このような国民性や価値観、文化の違いなどを見るに、いかに自分がまだまだ世界を知らずに、日本という非常に小さいコミュニティになじんで生活しているかが痛感される。

摩天楼に囲まれた低層住宅では非常に質素な暮らしが垣間見れる。

 

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いま中国は急速に発展しているという。特に経済成長が著しく、都市化が進んでいる。それとともに国土全体への交通網の整備も目覚ましく進んでいる。

上海市内は地下鉄が網の目のように整備され、私たちは今日上海から蘇州・・・近隣の都市に移動しただけだったが、100㎞近い道のりも、高速道路の整備のおかげで快適だった。

途中新幹線が走っていた。聞いてみるとこのような高速道路や新幹線は国土全体で整備されているというのだ。

 

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上海からチベットのラサまでも高速道路で30時間あれば行くと、ガイドが教えてくれた。

大腿骨骨折

高齢者の骨粗しょう症などによる脆弱性骨折には、腰椎圧迫骨折(腰など)とともに大腿骨頸部骨折(大腿付け根の痛み)が有名である。

86歳で一人暮らししている父親が転倒して、動けなくなっている。足の付け根を痛がっている。という連絡があったのは、昨日の昼頃だった。要介護3で、自宅療養している父親には、普段友人の医師が訪問診療をしてくれている。その友人に連絡をしたところ、すぐに往診してくれて、救急車の手配をしてくれた。

 

ちょうど会議中だった私は、病院に搬送された父親の見舞いには行けなかったが、家内に行ってもらって、様子を見てもらったが、やはり大腿骨骨折受傷との診断で、入院ということになった。入院の手配や周囲への連絡などは家内がてきぱきとしてくれた。

 

今日になって私は病院に父親を見舞った。「金曜日に手術することになった。そのあとはすぐにリハビリだ。」と父親が弱弱しく言う。「なぜ一人で外に出ようとしたのか?」とついつい父親を叱責したくなるが、私は言葉を飲み込んだ。

逆の立場だったら、私もそういう言葉を聞きたくないだろう「迷惑をかけてすまない。」詫びる父親に、なおさら言葉を詰まらせる。

 

普段落ち着いているときには、介護保険による介護体制、そして医療保険による在宅医療体制で賄われている。家族が行くのは様子伺いで済むことが多い。つまりそれだけ体制ができているのだ。しかし何か変化があったときはそうはいかない。家族の出番で家族力が試される。次の療養が落ち着くまでは家族が主体的にかかわらなくてはならない。不謹慎かもしれないが、そんな介護家族にいつの間にかなったことを私は少しだけ楽しんでいる。

大久保

大久保は多国籍タウンだ。

クリニックの近くのお店の多くは韓国料理…ベトナム料理…タイ…中東…そして多国籍料理など、ほかの街では見られない料理もたくさんある。

そんなこの街にも、まったくない料理がある。

すし屋とイタリアンだ。・・・どこにでもあるこの二つの料理がない街に、私はいまだに戸惑っている。

でも、まったく日本料理がないわけではない。焼き鳥屋や居酒屋は残っている。

大久保では、それぞれ国ごとのコミュニティーが分かれて存在している。

それぞれのコミュニティーは隣接しているにもかかわらず、交わりはしない。お互いに不可侵。それぞれを尊重していながら、余計な軋轢は防ぎながら共存している。おそらくそれぞれのコミュニティはそれぞれ自律的であろう。こういうのが国際化ということなのかと考えさせられることもしばしばだ。

 

今晩、食事した店はすぐ横の焼き鳥屋さん。ここは全くの日本人コミュニティーだ。必然、日本人の患者さんが集まっている。私も一緒に飲ませてもらう。そして語らい。そして飲み交わす。

 

おごってもらったり、気軽に声をかけてもらうことに、ありがたさを感じる。

そんな地域の交流の中で、地域の特性を知りながら、医療の在り方を見直す。それこそが地域医療のだいご味かもしれない。

特任指導医

1468152255846昨日、そして今日。2日間は来年から始まる日本専門医機構による総合診療医の特任指導医研修会に参加しました。

まだまだ制度の方向性が見えない中、全国から多数の参加者を得た講習会は、今後の専門医指導をどうしたらいいのか、学びなおすいい機会になりました。

専門医機構による新専門医制度・・・医師会やさまざまな学会との軋轢があり、すぐに動かないといわれています。

でも、着実に胎動が進んでいることを感じました。